
捨てられた港の 錆びたドックで 僕らは傷口 舐め合っていた 若さも ちからも 失くしたけれど この胸の火だけは 消えやしなかった 「どこへ行く」なんて 訊かないでおくれ 行く当てなんてさ 最初から無い 地図のどこにも 載ってない場所 僕らはそこを ブレーメンと呼んだ 走れ! 走れ! ガラクタの僕ら 歪んだ音で 夜を切り裂け! 誰も見なくても 笑われてもいい 「ここにいる」と 命の限り叫べ! 泥を蹴り上げ 駆け抜ける道 一人、また一人 仲間が消える 「そんな街なんて どこにも無い」と 冷たい雪に 残された言葉 かじかむ指先 動かないあし 夢なんてただの 言い訳だった 膝をつく僕に 吹きつける吹雪 このまま眠れば 楽になれるか 走れ! 走れ! ガラクタの僕ら 歪んだ音で 夜を切り裂け! 誰も見なくても 笑われてもいい 「ここにいる」と 命の限り叫べ! ポケットの底の 錆びたハーモニカ 溢れ出すのは あの日と同じ音 救いもなくて 報われなくても だけど僕はまだ 息をしてる! 走れ! 走れ! 幻を目指せ! 破れた靴で 血を吐き挑め! ハッピーエンドが 無くたっていい この痛みが 生きているあかしだ! 夜が明けてゆく 薄紫の街 傷だらけの脚で 一歩踏み出す 誰も知らない 僕らの旅は 終わりなく 続いていく

