
白い花びら 夜にひらいた 言えない名前を 香りに変えて あなたが笑うたび 胸の奥で 百合が咲く 誰にも見えない 白い痛みを 抱いている 指先が触れたら 季節さえ止まりそうで 友達の距離だけ 綺麗に守って 壊れてく 好きと言えば この花は枯れるでしょうか 好きと言わなければ 私は私でいられるでしょうか 百合の香りで 息ができない あなたのそばで 白く溺れる 恋と呼ぶには 綺麗すぎて 嘘と呼ぶには 熱すぎた 抱きしめたいなんて 言えないまま 花瓶の水だけ 濁っていく あなたを想う この片隅で 私は静かに 咲いている あなたの恋の話 うなずくたび 棘になる 祝福のふりして 唇だけが 震えている 白いワンピースの 裾が風に揺れた午後 あの一瞬だけを 何度も夢に 閉じこめた もしも私が 百合の花だったなら あなたの部屋で 一晩だけでも 香れたのに 百合の香りで 朝が来ない あなたの声が 胸に残る 清く正しく 咲いたふりで ほんとはずっと 欲しかった 触れられないから 美しいなら この恋なんて いらなかった それでもまだ 白い祈りで あなたの幸せを 願っている 白い花びら 夜に散らした 言えない名前は まだ あなたのまま

