
撫でて 撫でて もう一回 いい子って言って もう一回 あなたに撫でられるたびに 僕は犬になる 名前を呼ばれただけなのに ないはずの尻尾が揺れている おいでと言われりゃ飛んでいく 待てと言われれば待っている 単純すぎるこの頭には あなたの声だけよく響く 誰にでも懐くわけじゃない 誰でもいいわけじゃない あなたの手だけ 覚えていたい 撫でて 撫でて あなたに撫でられたい その手の匂いまで覚えていたい 撫でて 撫でて 僕だけ撫でてほしい ほかの誰かに触るの ちょっとやだ あなたに撫でられるたびに 僕は犬になる いい子 いい子って もう一回 ねえ 飼ってくれない? あなたが帰ってくる時間も なんとなく覚えてる 足音ひとつ聞こえただけで 玄関まで迎えに行きたい 今日も撫でてくれるかな 昨日より長く撫でるかな そんなことばっか考えて 一日ちゃんと待ってました 噛まないよ 吠えないよ たぶんいい子にしてるから だからお願い 知らない誰かを 僕の前で 撫でないで 撫でて 撫でて あなたに撫でられたい ぐしゃぐしゃになるまで撫でてほしい 撫でて 撫でて 僕だけ見ててほしい 犬だから仕方ないって許してよ あなたに撫でられるたびに 僕はもっと犬になる いい子 いい子って 何度でも ねえ 飼ってくれない? ずっと。

