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温風だけが昨日を許している #リリックガチャ

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V6

ドライヤーで 過去を乾かしている 洗面台には 夜が残った 濡れた記憶を 手ぐしでほどき 温風だけが 味方をした 泣いた理由は もう言えないけど 前髪の奥で まだ湿ってる 大丈夫ですと 笑った顔に 水滴みたいな 嘘がついてた ドライヤーで 過去を乾かしている 昨日の私が 重たすぎる 自然乾燥じゃ 間に合わないから 強風モードで 朝を呼ぶ ドライヤーで 過去を乾かしている 後悔だけが なかなか乾かない 熱を当てれば 軽くなるのに 近づけすぎると 焦げそうになる 鏡の中の 私の肩に 言えなかったことが 張りついてる タオルで拭けば 消えるくらいの 悲しみだったら よかったのに コンセントには 小さな祈り コードの長さで 届く未来 ブーンという音が 部屋を満たして 胸の沈黙を 少し隠した ドライヤーで 過去を乾かしている 濡れたままでは 眠れないから 誰にも見せない 心の端を 手のひらの風で 整えていく ドライヤーで 過去を乾かしている 忘れるためじゃ ないんだと思う 濡れた記憶を 濡れたままで 抱えて歩くと 冷えてしまうから あの日の言葉は まだ絡まって 櫛を通すと 少し痛んだ 切ってしまえば 楽になるけど 伸ばした時間も 私だった 弱い温風に 切り替えたなら 鏡の顔が 少し戻った 急がなくても 乾いていくと 風の音だけが 教えてくれた ドライヤーで 過去を乾かしている 完璧になど 戻らなくていい 跳ねた毛先も 乱れた心も 今日の形に なればいい ドライヤーで 過去を乾かしている 最後の水滴が 床に落ちる それは涙か ただの水か わからないまま 軽くなった スイッチを切ると 部屋が静かで 自分の息が ちゃんと聞こえた 過去は消えずに 髪に残るけど もう冷たくは なかった 窓を開けたら 朝の匂い 乾いた前髪が 少し揺れた 昨日を抱えた 私のままで 今日は外へと 出ていける