Fall

鳥の群れもいつしか牛に姿を変え 闇の中ひとり繭を張っていた 錆びついたトンネルは縮みダムを築く 地表から熱が失われ眠りに落ちる 常闇の底へ 沈む 沈む 沈む 深く見えなくなるまで おちて おちて 繭を破り喜びを湛えるあなたに 牛は鳴き地球(ほし)を揺らす 望んでなどいなかったのに この地はぬくもりを取り戻す 地に堕ちたあなたは繭を張り 虎に食われた牛たちが熱を奪う 静かに目を閉じて じっとしていればいい この暗さに身を委ねて落ちて 常闇の底へ 沈む 沈む 沈む 深く見えなくなるまで おちて おちて あなたと過ごす闇の中 寒さを忘れていられる 今はまだこのままでいて 天尾が闇をはらうまでは 常闇の底... 繭を破り喜びを湛えるあなたに 牛は鳴き地球(ほし)を揺らす 望んでなどいなかったのに この地はぬくもりを取り戻す 常闇の底 虎は牛たちを食らい 天尾が闇を払う 繭を破り喜びを湛えるあなた 闇は払われ光が差す時 羊たちは群れをなし この地にぬくもりをもたらす