たかいヒールは うまく歩けないけど ブルージーンズなら どこでも行ける気がした ロールアップしたすそが 風に揺れて きみが笑った あの午後の街角 ねぇ知ってる? ただのファッションじゃないの きみの視線を 追いかけてた 背伸びした私を 見つけてほしくて ブルージーンズで恋をして はじける青空に とけこむ気分で 振り向くきみのひとみに映るのは 風を切る私の 笑顔であってほしい ヴィンテージショップで 選んだシャツ きみに似合うって 言われたくて 大きめのサングラスで 隠したのは ほんとは はずかしい まっすぐな想い でもわかってる きみは気づいてないよね すれちがうだけの午後も 小さな魔法を かけてたのに ブルージーンズに夢を見て いつもの駅前を かけぬけてた きみの心のどこかに残るのは 今だけの私の ぬくもりだといいな グラフィティだらけの 壁の前で きみが何気なく 撫でたそでぐち そのしぐさの意味を 探し続けて 時代の風とともに 消えていったの ブルージーンズの色は褪せ ふたりの距離さえ 変わっても あの青い日々を 忘れないで きみを追いかけた 私の記憶を ブルージーンズに 残る足跡が いまも胸を しめつけるけど きみがくれた視線を 糧にして 新しい風に向かう 私がいる