
時の向こうでまたたいて
March 24, 2025 at 12:43 PMv4
草の匂いと 君の笑い声 ふたり並んで見上げた 夏の夜空 「ずっと一緒にいようね」って 星座を指でなぞった君の手が 少し震えていた 今はもう君はいないけど 空にはあの夜の光がまたたいている たとえ思い出の中に埋もれても 星は忘れたりしない 変わらないようで少しずつ色あせていく でもあのまたたきだけは確かにそこにあって 何年も前からずっと届き続けている 風に擦れる葉の音もあの頃のままなのに 私はもう言いたいことを言えないまま 季節が巡り景色が変わっても 心はあの夜から動けずにいる 届かないって知ってるのに それでも星を見上げて同じ願いを繰り返す 声にはならない祈りを夜空にそっと託して あの日の君の言葉は今も胸の奥にあって 答えじゃなくても光になって息づいてる たとえあの星がもう消えていたとしても その輝きは今も静かに私を包む 進めない夜にそっと背を押すように 遠い昔の光が今の私を照らしてくれる 忘れられた空の下で 今も残り続けるひとつの記憶 夜空を見上げるたびに 君の声がふいに聞こえた気がして もしかしたらあの光は 遠い時を越えて私を見つけに来たのか あぁ、君に会いたい
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Wine loves flowers 7w ago
💗👍💗👍