この足跡が残るなら

陽炎の海を裂いて　駆ける影 ひとりきり　遥かな記憶を背に 流れゆく　黄金の砂に染まり 足跡だけが　名を告げる ああ　風よ、導け 私の祈りを　遠くへ 焼けた空に掲げた夢 今も胸で　燃えている 心はまだ　揺れるまま 過去も未来も背に受けて 倒れた者の言葉が 鼓動の奥　響いてる ああ　光よ、照らして 迷いの夜に　灯火を この旅が終わるそのとき 誇りはきっと　空に舞う 誰も知らない地図の外 名もなき勇者の物語 それでも私は　走り続ける 信じた場所へと ああ　風よ、抱きしめて 願いを超えて　羽ばたく 砂の海を照らす光 それが私の　生きた証 そしていつか　この声が 誰かの胸を　照らすなら この孤独も　この痛みも きっと意味を持つだろう ああ　私は　ここにいた